ひだまりブログ

ただいま進行中(Y様邸) vol.3

2017年1月25日

将来的に予想される南海トラフ地震に備えリノベーションと
共に住宅の耐震化を行っているY様邸。高知県では、昭和53年
5月31日以前に建築された住宅を対象に住宅耐震化の支援が
実施されています。今回、Y様邸はこの補助制度の対象になる
ため自己負担の一部を軽減することができました。

まずは耐震診断を行い、その結果をもとに耐震改修計画の策定
や設計を行い所定の基準を満たす耐震補強工事を行っていきます。

壁の補強

耐震性を高めるうえで、重要なのが耐力壁です。
この耐力壁は、家の重さを支え地震や風などの横から加えられる
力に耐える役目を果たします。壁をバランスよく配置することが
大切で既存の壁の強度を補ったり、新たな壁をつくることで耐震性
を高めていきます。

筋交い
こちらは、新たな壁を新設。柱と柱の間には補強材の筋交い
を入れていきます。筋交いは柱をクロスするようにかけるたす
き掛け。部材の大きさや組み方によって耐力壁の強さ(倍率)
が変わってきます。

 筋交い
こちらは、既存の壁にかけられた片方向だけの片筋交い。

耐力壁
壁面の補強は、筋交いを入れるだけでなく構造用鋼板を併用して強い壁を
作っていきます。先ほどの片筋交いの上に構造用鋼板は厚さ12.5mmを
貼りました。また耐力壁のバランスが悪いと建物が倒壊するおそれもあるの
で耐力壁は所定の基準を満たした設計図をもとに施工されていきます。


補強金物

地震の揺れに対して建物全体に強い力が働きます。このとき強い引張り力
により柱が土台や梁から抜けるのを防ぐために使用するのが補強金物です。
必要な場所に応じて、木材の接合部分を金物で連結させていきます。

補強金物
柱と梁だけでは水平方向の力に抵抗できないため柱と柱との
間には補強材の筋交いを入れます。このとき、筋交いがはずれ
ないように一体化させるのが筋交いプレート。柱や横架材(梁・
土台など)へしっかりと留めておきます。

補強金物
その他にも、土台と柱、柱と横架材を接合するかど金物や
胴差しと床梁など、梁と梁が直交する部分に使用される
羽子板金物、横架材継手の補強や上下階管柱の連結に
使用される短冊金物があります。

補強金物
既存部分の筋交いには、補強金物がありませんでした。
今回新たに金物補強することで壁面の補強を補っています。


耐震性を満たさない住宅の場合、こうした補助制度を活用
しながらリフォームを行うと安心とともに経費負担を軽減する
ことができます。リフォームの際には耐震も考慮しておくと
いいかもしれませんね。






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